学校、子供、社会/炭本 樹宏
 
ぼって見る
ポンキッキやワイドショウをみているのが幸せだった。
 ずる休みがくせになったのには訳があった。その当時おばあちゃんと同居していたのだが、おばあちゃんは僕を猫かわいがりして、眠たいから学校行くの嫌と言うと、休んで、おばあちゃんと遊ぼうと言ってくれて、暖かい布団のなかで、だっこしてくれて、その時の気持ちよさが忘れられなくなってしまったのだ。
 土曜日の夜は最高に気分がよかった。明日、学校に行かなくてすむからだ。
 僕には兄弟が自分を合わせて4人もいて、家では活発に遊んでいた。僕は長男でよくうっぷんばらしに弟や妹をいじめていた。かばうこともあった。兄弟と近所の学年の違う友達と遊ぶとき
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