沈黙と怒り/小林レント讃4/渡邉建志
「だけ」と3行ずつのまとまりの繰り返しがあり、最後にそれこそ投げられるように「雨に」の音声的にも文字的にも短い2文字が置かれること。やや英文読解的になるけれど、この「雨に」は意味的には「沈んでゆくだけ」に係って行くだろう、しかし、なんとなく、絵的には、「雨に」は「座り込むだけ」にも映しこまれていく。音楽について。座り込むだけ、のあとの短い間、沈んで行くだけ、のあとの短い間(!)、そして雨に (それから長い沈黙と雨の音)
{引用=
僕は笑うことも
泣くこともできずに
じっと座り込んでいる
電線から
大きな水の球が落ちてきて
頭のてっぺんで
はじけた
僕は 眼をつぶった
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