因数分解中毒者のために/小林レント讃2/渡邉建志
 
う言葉から始まって、なにか時間と細かい結晶のイメージが覆っている中で、ここもまた硬い、そして分散した、結晶の破片が見えるだろうし、そこに乱反射する光も見えるだろう。かつての人ならスキゾ的逃走というだろうか。美しいのは確かだ。そして、軽いのも確かだ。だけど、僕はこのみずみずしさを重視したい。これは砂漠の砂ではない。一瞬の輝きであって、永遠の乾燥ではない。一方に「青い怒り」があって、そして次に「水にぬれて輝く」がある、という事実について、なにかを考える。



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レント氏の詩の題名はとてもポップだったり、あるいは心に沈潜したりして、なんともいえないニュアンスがある。

蝶の
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