いじめ2ー「いじめられた者にも原因がある」という言葉について/石川和広
 
いじめというくくり方には正直疑問を覚えるほど色んな方法があみだされているが、いじめ当事者にとっては、あの何ともいえない生暖かいような、それでいて凍りつくような、ずるずるとしていて、はっきりした妙な仲間感は、他の言葉では言い表せない。
卒業文集にも書いた。正直恨んでいくことでしか解消できない何かがあって今でも自分の気持ちに寄り添うのは苦手だ。恨んでいると言うより裏切られた感じ。でも相手が転校してしまったから、今どうしているのか、そもそも覚えているのか、今なにしているのか。

そこでなぜ僕にという気持ちは消えない。いじめられると、怒りが内向するというか、誰に向けて良いかわからなくなる。うまく怒り
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