いじめ1ーサカキバラ君について/石川和広
ふたりの間で、気持ちの通いあいはあったと思うからだ。
まるで異星人のように扱われているが、人間には、殺したいと言う気持もあるからだ。
昔の儀式みたいに綺麗な子どもをイケニエにするということもあったではないか。
儀式をひとりでしたのが、サカキバラ君ではないかと思うのだ。
だからといって、正当化はできない。大事なのは、人間にはああいうことをしでかしてしまう可能性まであって、人間の歴史はそういうものを加えないと理解できない。さらにいうなら、きちんと腹をくくっておかないと、またどこかの子が新たな手を考えついて、また新しい悪さをやらかす、やらかしているからだ。どれだけの人が悲しんだだろう。腹をくくっ
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