やきそばパンはいかにしてなくなり、夏はどのように始まったか/Monk
 
ーん」
「いいにおいがする」
「キミの性欲ってどこかあさっての方向に向かってると思う」
「テレない、テレない」
「テレてないわよ」
「顔が赤い」
「そのかっこじゃスカートの生地しか見えないでしょ」
「見なくたってわかる」
「へー、すごい」
「そのうちチサのことは何でもわかるようになる」
「何でも?」
「何でも」
「がんばってね」
「そうなったら大変だろうな」
「なにがよ」
「『いろいろとさ』」
「はいはい、ハードボイルドくん」
 
 
 何を言ったりしたりすれば彼女が喜ぶのかよくわからない
 やきそばパンは食べなければなくならない
 午後の授業が始まる

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