北新地エレジー/大覚アキラ
がいるのだ。このへんの話題については、いつかまた別の機会に、もうちょい突っ込んでみたいと思う。
話が逸れた。
さて、ぼくの勤め先は、その北新地の目と鼻の先にある。ごくたまにだけど深夜まで残業してタクシーで帰ることがある。するとたいていの運転手は、「お客さん、新地で飲んではったんでっか?」と聞いてくる。仕事だ、と答えると「へぇー、こんな時間まで残業でっか。景気がよろしいんですなぁ」とくる。別に景気なんか良くないんだけどね(笑)。儀礼的に「景気はどう?」と聞くと、たいてい返ってくる答えは「いやぁ、さっぱりですわ。バブルのころとは、そらもう比べモンになりませんわ」というものだ。
そんなも
[次のページ]
戻る 編 削 Point(6)