手放していく/はるな
 
とはないと思う。けれども、とりとめのなさのなかに少しずつ自分のかたちをひろって、ひとつの人間にしていくような心地はある。

「まだ自分のかたちが脆いのかもしれない」診察でも、そのように言われた。「でも、あなたという尊重されるべきかたち」があると。
自分を「尊重されるべき」と言われて、嬉しかった。
亡霊はまだ存在していたけれども。

ところで現実の姉は姉として困難に直面していて、彼女なりのやり方でそれをなんとかやり過ごそうとしていた。わたしはわたしで、それまでの人生でそうであったように、自分のできることのすべてで助力しなければならない、と思っていた。姉を助けなければいけないという擦り込み
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