手放していく/はるな
 


苦しかったので、苦しみを手放すために、本を読んだり、書いたり、考えたり、病院へ行ったりし、へんな会合へ参加したり、ボランティア活動をしてみたり、様々な種類の仕事をしてみたりもした。
どうして苦しいか、それを分解して分解して、憎しみを見たりもした。
これらの苦しみに自分が許されるために、何もかもを許すしかないのだと思い至り、何もかもを許すには、何もかもを理解するしかないのだと考えたりもした。

でももちろんそんなことはできないのだ。

ここではっきり書くことはいまだに恐ろしい心地がするけれども、わたしの苦しさのすぐ横には姉の亡霊がいて、指を突き立てている。お前はちょうしにのるな。
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