咲子?/たま
 
正刷りをクライアントに提出する場合に、前もって社内で校正をするひと、という意味になる。咲子はわたしに校正刷りを指し出した。
 昨日の午後受注したモノクロ印刷のチラシだった。ピアノコンサートのチラシで、演奏者のブロマイド風の写真がカラーでプリントされていた。
「あ、ごめん」
 わたしのうっかりミスだった。カラー画像のデータをモノクロに変換しないで二階に送ったのだ。
「すぐ送り直すから……」
 たまにあるミスだったが、だれが校正しても気づくものでもなく、作業伝票にある一色刷りの指示を見ていないと見逃してしまうものだった。さらにクライアントから受け取った印刷見本の写真もカラーになっていた。これ
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