なんたらかんたら/後期
 
可能性が高い」と言い続け、全員が深刻な顔でうなずいた。深刻さだけが、最後までなんたらかんたら化しなかった。

宗教界も黙ってはいなかった。新興宗教「聖・なんたらかんたら教」は、開祖が「なんたらかんたらこそ、なんたらかんたらである」と説いたことで信者を爆発的に増やした。経典は白紙だったが、信者はそこに無限のなんたらかんたらを読み取った。解釈の自由度が高すぎて、異端という概念が発生しなかったのが強みだった。

やがて、言語そのものが冗長だと判断され、世界共通語として「なんたらかんたら語」が制定された。語彙は一語、文法はなんたらかんたら、発音は個人差あり。これにより、誤解は完全になくなった。なぜ
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