Notes on The Wasteless Land. ? and ?/田中宏輔2
でしまうのだが。
しかし、ワイルドが、『芸術家としての批評家』の第二部で語った、「われわれが矛盾してゐるときほど自己に真実であることは断じてない」(西村孝次訳、旧漢字を新漢字に改めて引用)というこの言葉に結びつけて、ヴェルレーヌがいかに「自己に真実であ」ったかということを思い起こすと、たしかにその意味では、堀口大学が述べていたように、「この詩人の生涯と作品から、一種の偉大さがにじみ出」ていることを全面的に否定することはできないように思われるのだが、それでもやはり、その生涯の傍若無人ぶりといったものをつぶさに振り返ってみれば、あらためて、先の堀口大學の言説を否定したい、という気持ちにも駆られ
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