ノルウェー舞曲/牛坂夏輝
 
合わせる

炎を刈り込む
その作業の孤独
しかし懐疑的な気晴らしが
無言の夕べをもたらすとしたら
私たちの熱心な仕事
灰の山の奥の最初の泉は
素朴な歌をうたう

そのたびに清潔な氷は
忘れかけた古い祈祷師の仕草を
思い出してしまうらしい

部屋ではこういう詩を読んだ

「印刷工場に問い合わせた結果
廊下の内面は検査に引っかかった
頭が太り
胴が痩せ
手首が太り
陰茎と足の親指が痩せたのだ」

清潔な氷
それは尊重されたハエにマスカットを移植することであり
おぞましい愛撫の感情を絵画にしていく作業であり
ありとある慣用表現を椅子に座らせ
薄闇の中
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