GHOST/mj
軍東方地区戦後処理担当。それが彼の役職だった。だった、というのは、もう彼の仕事は終わっていたからだ。彼の服装はそのためだ。
彼はかすかに自分がだんだんと消えていっていることを思うのだった。
戦いは熾烈を極めた。いまでこそこうやってカフェに行き、のんびりコーヒーを飲むこともできるが、かつてはこれが裁きの日か、と思わせるものだった。多くの人たちが殺された。
自分を慕ってくれていた女の子もいた。彼女も殺された。
けれどいまではもう彼女は彼と一つになっている。
彼はまたビルディングの屋上で、鳥たちと一緒に下界を見下ろしていた。
「黄昏れるのが好きなんだね」と昔からかわれたことを、彼はすこし思い
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