ぼくの受難/百(ももと読みます)
 
りお尋ねされました。



 言語理解はグレーゾーンで、知覚推理は120で、平均知能ですって応えながら、むねの奥から生まれてくるものがありました。



 お医者さまはお優しいから、ぼくの病名をスペクトラムとなされました。曖昧な指示や暗黙の了解への無理解として、社会へと変換される言語への能力の不足分は他者とのへだたりを埋めることの困難さにも気づかぬほどの鈍感力をぼくへと埋めこんでいます。



 どこまでゆけるかわかりません。ひとは大変丈夫です。コミュニケーションの不足分がいたいたしいほどの個性をぼくへと刻みこむようです。



 障がい者の事業所、不採用で
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