全行引用による自伝詩。 05/田中宏輔2
つもすべてを偶然に見るからだが──出会った、(…)
(ガデンヌ『スヘヴェニンゲンの浜辺』6、菅野昭正訳)
スタンダールは私の生涯における最も美しい偶然の一つだといえる。──なぜなら、私の生涯において画期的なことはすべて、偶然が私に投げて寄越したのであって、決して誰かの推薦によるのではない。
(ニーチェ『この人を見よ』なぜ私はかくも怜悧なのか・三、西尾幹二訳)
ある古人は、「われわれは偶然にまかせて生きているのだから、偶然がわれわれにたいしてこれほど力を持っているのは驚くにあたらない」と言っている。
(モンテーニュ『エセー』第?巻・第1章、荒木昭太郎訳)
頭のなかに全体
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