いつか踊れる日のために/健
なんとなく
の生き辛さが
ここのところ毎日のように降っているなと思っていたら
とうとう玄関先にうっすらと積もり始めた
なんとなく
踏みしめてはいけないような気がして
おそるおそる
ぐるっと迂回するようにして家を出る
重い足取りが
なんだかんだでリズムを生み始め
バスに乗り込むころには
不思議となんとかなるような気がしてくる
すれ違う人の顔を
なるべく見ないようにしながら
明るい挨拶だけはかかさずに
一日を歩いていく
+
なんとなく
明日が近づいてくるのを感じて
仕方なく帰りのバスに乗る
窓の外へ視線を向けると
なんとなく
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