いつか踊れる日のために/
 
なくのそれは
降っているのか止んでいるのか
よくわからない曖昧な態度で

降るなら降れよと
大きな声を投げつけたくなってしまう


+

見えてきた玄関先は
朝よりも少しだけ高くなった気がする
蹴り飛ばそうか迷いながらも
結局は逃げるようにして
室内と潜り込んでいく


+


多分今から夢を見るだろう
なんとなくのそれが
積もり続けてドアをふさぎ
家から出られなくなる夢だ

それはとてもおそろしい夢で
この先何度となく繰り返し見ることになる

降り積もったそれはもう溶けることは無いし
あんしんはもう帰ってきてくれやしない

窓の外から
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