My Enemy/ホロウ・シカエルボク
動してしまった連中が起こすバグなんじゃないか、と俺は最近考えるようになった、平行移動していないならそんな心配をすることも無いが、しているかもしれないなら気にしておくに越したことはない、心のどこかでそう思いながら毎日を生きていた、でも、変化というのはいつだってそういうことを意識していない瞬間に訪れる、ある日俺は街を歩いている時にとあるビルの自動ドアに写っている自分のことがやけに気になった、少し目を凝らしてみるとそれは鏡像ではなく、ほんの少し服やバッグの色が違う自分自身だった、しまった、とその瞬間感じたがどうすることも出来なかった、俺によく似たそいつはもの凄く蒼褪めてバッグの中からナイフを取り出し、俺
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