My Enemy/ホロウ・シカエルボク
 
ったからこそ、気にし続けてしまったんだろうな、当然そう結論付けた、誰だってそうだろう、真っ当な判断だ、でもその日からずっとそんな違和感が拭えなかった、一週間経っても、一ヶ月経っても俺はそれを抱え続けた、それに従って俺は少し塞ぎ込むようになった、といっても休憩時間や休日なんかにぼーっとしてるだけだったからはた目にはまるで塞ぎ込んでるようには見えなかっただろう、あんまり顔に出ないタイプなのだ、そうするうち俺は次第に戻っていないのかもしれないと思うようになった、思えば戻って来たと思わせたあの本、同じものだと思ったあの本、あれは少しフォントが違っていたかもしれない、いや、それは思い違いで、開いていたページ
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