My Enemy/ホロウ・シカエルボク
ージが一ページ前か後だったかもしれない、でも今さらそんなこと思い出せるわけもなかった、現実を―もちろん自分なりの現実ということだが、それを認識するために記憶をあてにするような真似だけは決してしてはならない、それは事態を混乱させるだけなのだ、俺はあらゆる懸念を投げ捨てた、どこのどの世界に居ようが生きる場所はひとつしかない、その世界に存在する以上はそこでなにかしらの意味を見つけることは出来るのだし、もと居た世界が本当にそうであったかなんていう保証などどこにも無い、前にも言った通り…俺はそれきり世界にこだわることを止めた、そして毎日をのんびりと生きた、悩むことを止めれば毎日は気楽だった、もちろん気楽だけ
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