終わり続ける夏の日/ホロウ・シカエルボク
の男の子と二人で遊んだ記憶あるの、へえ、と僕は生返事をする、その家は二階建ての家なんだけど、一階と二階で別の家族が住んでたの、私が遊びに行ったのは二階のほうのお家でね、だから、玄関は凄く日当たりが良かったの、昔の、アルミ製の引戸でさ、茶色のフレームで、所々、明り取りのガラスがはめこまれていて、そこから、多分午前中だと思うんだけど、斜めに真直ぐな光が差し込んでいてね、そのことを凄く覚えているの、きっとなんか、その光のせいなのよね、小さな埃が光の中に浮いていて、なんだかその中に神様が居るんじゃないかっていう感じに見えたのよね、一緒に居た男の子もずっと、私と同じようにその光を見ていたの、私いつも思い出す
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