「文学極道」への弔辞(再校正済み編)/室町 礼
詩人にとって最高の見せ場でなにかを現前化するとい
うようなタイプの詩ではない。
これは詩のことばとしてそれほど価値があるとはいえない
のじゃないかというのがわたしの感想です。
このような詩が文極の「創造大賞」なのですからあとは想
像がつく。
殿堂入りの一条さん 「鴎(かもめ)」
海には人がいつも溢れている。カモン、カモンと鴎は空
を飛び交っている。海の青は、カモン、カモンと空の青
に混ざりこみ、鴎はいまだ完全には混ざりきらない二つ
の青の間を、行ったり来たり彷徨いながら、新しい青の
侵入を待っている。ぼくが新しい青になれるなら、その
可能性があるなら、ぼ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(6)