「文学極道」への弔辞(再校正済み編)/室町 礼
式主義だのフロイトの精神分
析だのその他ラカンだかヤカンだから知らないけど彼の三
界理論とかいう手品の道具を使えば、詩や小説はどのよう
にでも料理して無知な大衆を瞠目させることができます。
そして今どきの文学ファンはそういうものが詩の批評であ
ると錯覚している。解釈なんかどれほど難解に解釈しても
そんなものただの主観であって批評性なんかないのです。
もとい、
この詩は、作者の好みなのでしょうが奇をてらったシ
ュールな言葉で雰囲気を出しているわりには既視感が半
端ではなく、わたしの個人的好みのように名指し出来えぬ
ものを、普通当たり前のことばで選択し、その《選択》と
いう詩人
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