LIVING IN THE MATERIAL WORLD。/田中宏輔
られて叫んだ男の声の
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ようだった。レコーダーをチェックした。ちゃんと録音できていた。男の悲鳴は断続的にだが、数時間つづいた。絶命したころには、ぼくも汗だくになっていた。すごい緊張感だった。スリリングで戦慄するべき迫力のある声だった。このシリーズは、ほんとにいい。真に迫っていた。シャワーを浴びるために
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服を脱いで、浴室に向かった。
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わぉ。はじめての差し入れ。元彼もよくしてくれたな。がんばってルーズリーフ作業するぞ。
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ときには、泣きたいほどの幸せというものも、つづくことがある。
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