詩想、私なるもの/ひだかたけし
 
思考活動の絶えることなく
たてまわりよこまわり
鈴の音鳴らし続けて
脳髄に絶えず足音残し
次第に頭の周りを廻りいき
浜辺に打ち寄せる波の周期か
私の覚醒意識に感じ取れるもの

くるくるぐるぐるざぶんざぶん

世界の中に私が在り私の中に世界が在り

目だ、眼だ、目ん玉、眼力だ
思考の奥処から眼差すもの
自我そのものが思考活動を観察し

自らを肉に刻印し自己意識を取り込みつ 、

大好きなお母さんら
身近な皆々方の
とっくに去った
悲しみすらもう麻痺し
哀しみ抱え朝昼夕に
自ら課した作業に取り組み
一日の技を成し終えて
夜半に至り襲い来る
疼痛を味わ
[次のページ]
戻る   Point(10)