どうせ迷うなら命を賭けて/ホロウ・シカエルボク
、車も少し離れたところに止めてあるから簡単に見つかることはないだろう…いや、勘違いしないで欲しい、わたしはここに死にに来たのではない、ここで生きることは出来るのだろうかという実験をしに来たのだ、まあ、多少厭世的な気持ちがあることは否定しないけれど…結果、無駄死にになるのならそれでもいいという気持ちがあるのも確かだ、でもそれは目的ではない、わたしはいろいろな限界を超えてみたくなったのだ、沢山の人が終わる為に訪れるこの場所で果たして、始まることは出来るのかという実験を身を挺して行ってみたい、それがわたしがここに来た理由だ、周囲の木は特徴的な形をしていて、相変わらず足元はでこぼこでままならず、訪れる人間
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