running water/ホロウ・シカエルボク
しまったが為に―その後のどんな意識的な動作も思いつくことが出来なかったので立ち上がってキッチンで水を飲んだ、水は冷たく、そいつが喉元を通って行くのは気持ちが良かった、おかげで気分も少しマシになった、日常が返ってきた気がした、そこからはとてもリラックスしていつもの休日を過ごした、奇妙な緊張があった分いつもより穏やかだったような気がする、米粉で作られた麺を茹でて簡単なパスタを食べた、それからコーヒーメーカーで数杯落としてのんびり飲み干した、サローヤンを読みながらミックジャガーのソロを聴いた、色々なものを聴くようになったけれど時々どうしても彼の声に戻らないといけない時間というのが必ずある、実家の自分の部
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