服を脱げば皆同じ/室町 礼
 
とわかるくらいの感じで目配せしている。
そんな感じがどうも薄気持ちわるい。
この方々いったいどこからこんな気色悪いことばの
態勢というか仕草を学んだのかと思い巡らせている
と、そういえば共通して文学界の大御所、吉本隆明
からお褒めにあずかった人たちだ。詩人の荒川洋治
も吉本から大絶賛されていたっけ。考えてみると荒
川にも確かにそういうところがあった。(数度しか
お目にかかったことがないのですが)
これはいったい何だろう。何かひっかかる。
そこで思い出したのが、
高橋源一郎の『さよなら、ギャングたち』を絶賛し
た吉本が『個の想像力と世界への架橋』という講演
においてその小説
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