雄弁で曖昧な結晶/ホロウ・シカエルボク
だ、半ば苛立たし気に、強引に、そして俺は目を覚ますのさ、ずっとそんなことが続いている、書き始めたころからずっとだ、書き始めたころにはブローティガンみたいなことをしてた、今じゃ到底信じられない、どこからどんな風に始まったって、結局は然るべき道へと足を踏み入れるのさ、その根拠はって?それは俺が無数に残してるものに目を通してみればわかるんじゃないか、肉体のそれとは違う、精神の成長速度は、時を重ねれば重ねるほど深度と速度を増していく、俺はわかったような口なんかきけない、わからないことを見つめている方がずっと面白いからだ、真実は常に変化し続けている、ある一点で捕らえたものが明日も通じると思ったら大間違いだ、
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