セバスチャン.コーはどこいった/洗貝新
 

曇る空を見上げれば、少し小降りになったようだ。
突然、雷雨に急かされるように外へ飛び出した。
全身の筋肉という筋肉
骨格という間接の隙間から湧き上がる汗だ。
あたまの先からつま先まで
           濡れる
自虐行為と格闘したかったのだ。
  走れ裸足のビキラよ
家の周囲約300メートル
壁の突きあたり
直角に折れた細い裏筋を廻る
吐く息が熱を帯びてくる
まだ筋肉の付いていないふくらはぎよ
  弾けて飛べ
バッタの脚頸は挫けない
細い腕を目一杯前後に大きく振りながら
ぐるぐると何周も駆け抜けていく小雨の中を
、何故そうしなければならないのか
 メロスは
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