セバスチャン.コーはどこいった/洗貝新
 
スは知らない
水滴が薄いシャツを伝い流れ落ちていく
蛙の蛙の雨蛙
その疾風に、
植木たちも葉を揺らし撓りはじめる
小枝を抜ければ歓声がわき起こり
誰かの声援が聞こえてくるようだ。

 あれ? まだ雨は止まないようだね。
傘、持って来てないよ。下駄箱にある傘立ての、玄関口にも置いてないな。誰かに相乗りさせてもらおうかな。待つのも声をかけるのも面倒くさいし。学生服が濡れてしまうけど、まあ、いいか。家まで2キロと少し。全速力で駆け抜ければ、6分もあれば着くだろう。 ヨーイはいいかい?

  .★宇宙線を浴びてしまったんだね。
地上では放射能の雨に打たれて生き物たちがどんどん死
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