時間に色は無い/ホロウ・シカエルボク
求めているのは多分、何も考えなくとも過ぎて行くような時間ではないのだ、といってその闘いに勝算があるわけではなかった、むしろ始める前から負けることはわかっていた、でも、それがなんだって言うんだ?勝算のあるなしと闘いの理由とは決してリンクすることはない、それを矛盾と呼ぶかどうかは各々の勝手だけど、矛盾なんて存在している方が自然なんだぜ、現実から目を背けるのはよしなよ、リアルだって言い張るんならそこから目を逸らしちゃいけない、片付けられた部屋ばかり見つめていると散らかし方だってわからなくなるに決まってるさ、そういえば子供の頃は、起きているか寝ているかよくわからない微睡みの時間が好きだったな、と思い出す、
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