夢のあと/栗栖真理亜
 

「ほら、ここも完全に逸り返ってる」
「うッ!」
タツミさんの指が、持ち上がり紅く色付いた先端を軽く弾いた。
「もう我慢できないよ。ねぇ、君のナカに出してもいい?」
(もうどうにでもしてくれ……!)
すでにこの時僕は、快楽と苦痛がない交ぜの波から脱したくて、ほとんどヤケクソになっていた。
「はっきり言ってくれないと分からないだろ。もう出してもいいか?」
「うッ!うぅッ……!」
さらに強く衝かれて、僕は無意識に頷いていた。
「もっと早く素直にならないと。でも、可愛いよ」
そう言ってタツミさんはナカを抉るように大きく衝くと「くっ……!」と一声唸って僕の奥に欲望を放った。
「アッ―
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