夢のあと/栗栖真理亜
 
され嬌声を挙げている声を聞きながら、鏡張りの壁に備え付けられたバーに掴まったまま、タツミさんにバックから激しく衝かれていた。
《ほれ、ほれ。もっと腰振れよ》
《アッ……!アッアッ、あぁッ……!》
「ハァ……ッ!アッ……!あッ……!」
鏡に映る自分の惨めな姿とレコーダーから漏れ出るあの地下室での暴行の情景。
まるでタツミさんを含め、今も複数の男達に犯されているような感覚に錯覚し、羞恥と興奮がない交ぜになって、いつの間にか僕自身が積極的に腰を振っていた。
「キツいよ。そんなに締め付けて嬉しいの?」
僕は必死に首を横に振ったが、タツミさんはそんな僕に口付けながら「変態だな」と笑った。

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