夢のあと/栗栖真理亜
「どうして?……そうか、誰か来ると思ってるんだね。大丈夫だよ、誰も来やしないから。君の後輩君達や管理人には、〈今日は大事な貸しきりだから来ないように〉って言っといたから」
「そんな勝手なことを……!」
僕が非難するとタツミさんは、「そんなに怒るなよ。怒るんだったらその生意気な口も塞いじゃおっかなぁ」と半ば強引に僕の唇を奪い、舌を割り込ませてきた。
「んんッ!ンッ……!……!」
否応なしに舌が引き出され絡まさされる。
口腔内にタツミさんのと僕との唾液が混ざり合い、蹂躙されていくのを感じながら酸欠で頭がクラクラになりそうになった。
「フゥッ……んッ……」
混ざりあった唾液は唇が離れる際に
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