真夜中の渇き/ホロウ・シカエルボク
 
説に変わっていったのか…考えるまでもないことのはずさ、それがすべての基本なんだ、それを忘れてしまったらただいいものを作るだけの芸になってしまう、そんなのちょっと我慢ならないと思わないか?少なくとも俺がやりたいことはそんなことじゃないね…俺が自分の作るものに求めているのはただひとつ、血が通い、熱を放っている生身の感触なのさ、すべてのしきたりを取っ払って、自分だけの感触について語りたいんだ、スタンダードに寄っかかってわかったような顔をしてたってしょうがないだろ、よく考えてごらんよ、それは誰かの真似事をしてるに過ぎないんだ、よく似たよく出来たものを作り続けて、それがいったいなんになるんだね、そんなものが
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