生きるのって苦しいばかりなんだろうか?/由比良 倖
 
、あるいは論理を超えたものを感じてきたからです。宗教は死の恐怖の克服のため、哲学や思想は、より良く生きるために、つまり実践的なものとしてあるのではないか、とあくまで個人的に考えています。僕とは全然違った宗教観などをお持ちの方も当然いらっしゃるでしょうし、哲学もしばしば「世界の成り立ちではなく、世界の前提そのものを疑う学問だ」と言われたりします。多くの人が多くのあり方で、やっぱり世界そのものを問うているのではないかと思っています。)
 「僕とは何か?」という疑問を、即座に社会的な自分の立ち位置の問題、つまり自分はうだつが上がらないし、もてないし、能力も無いし、そんな自分って何なのだろう?、という問
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