銀河の動脈/船曳秀隆
 
銀河の動脈
      船曵 秀隆

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天空博覧会に入れなかった帰り道
河原で一冊の詩集を拾った

筆が
私の中で身を起こしはじめた
宇宙に向かって枝を伸ばしはじめた

読みながら部屋に帰った
ふと 爪先の細胞膜に宇宙を感じた
目を凝らすと
煌めき脈打っているのは
銀河の動脈 
かすかに震えているのは
星雲の静脈
呼吸は宇宙のリズムと重なっていく
鼓動はそれと呼応していく
私の中の噴水から私という詩が湧き上がっている

初めてこの夜
宇宙に私の筆が触れた

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やがて 太陽系の軌道を離れるひと筋の彗星のように
私は宇宙の軌道からそ
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