ホロウ・シカエルボク氏「喪失というものにかたちがあるとしたら」を読む/朧月夜
たちがあるとしたら」の価値を決められないまま、わたしはただそこに生きている一人の詩人の息吹を感じて──などと書くことを、わたしはだらけきった手抜きの表現のように感じて、自分でも認めていない。何度か繰り返して読んでみて、何度かわたしの書き綴ったことも繰り返し読んでみて、……父とともに健康的な食事、を終えたものの、わたしはこの流れについていけない。ふと、狂気にかられたように、食パンを取り出し、マーガリンを塗りたくり、はちみつと、アニスのパウダーと、シタモンのパウダーと、輪切りにしたバナナを乗せて、かぶりつく……糖尿病? 頭脳労働とは、最大の肉体労働なのですよ。とにもかくにも、目を血走らせ、肩を怒らせた
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