約束の地/由木名緒美
「喜びの花」に変えた。
誰もがいつかは
身体を脱ぎ捨てて
朽ちて行く 土の中へと
溶けていく 海の流れの中へ
悲しみは土になる
喜びの花が咲く
「君はただ、君でいいよ。何しても、何もしなくても。」
空がある 街がある 山がある
君がいる
それだけで何もいらないよ
あの日(君が生まれた日)から
喜びは続いている
ありがとう ありがとう ありがとう
君は喜びの花……
「……あれ?」
みきちゃんが顔を上げた。
「ほんとに寝ちゃった。気持ちよかったあ……」
「みきちゃん、いつか石垣島の浜辺で、また昼寝しようね」
「それいいね。最高!
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