咲花とかえで/日雇いくん◆hiyatQ6h0c
 
 普通に歩いていたからそんな感じなかったですよ?」
「そ、そんなことないよー」
 かえでは笑顔で返したが、気がかりが所作に影響していたのかと思うと少しショックだった。
 新しいグラウンドには2日前から来ていた。これまでの練習場は小さな運動公園で、少年サッカーで使用されるような、高く囲われた金網が圧を感じるような場所だった。監督の馬鈴の尽力で手はずがつき、ようやく試合形式の練習も出来るようになったところだった。さすがに電光掲示板のスコアボードは望めなかったが、金網の圧迫感も薄れ、例えある程度の距離の飛球があっても、女子野球のジュニアのレベルなら心配することはなかった。
「まあそれならいっかあ
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