幸福論/英田
もちのように顔を青くしたり、熱病やみのように頬を赤くして、せわしなくてしょうがない。
そんな日々が続きくたくたに疲れてしまうと、わたしはふと恋がしたくなります。
そんな夜は叔母に電話して弟妹を早めに寝かしつけてしまう。お夕飯の残りをお弁当箱の上段に並べておにぎりを握って下段につめて2段に重ねて風呂敷でつつみます。姿見の前で部屋着を脱いでわたしの身体が一番綺麗にみえるおしゃれ、ほっそりと伸びたわたしの身体ぴったりにつくられた赤い襟付きの紺と赤のツーピースワンピース。紺色の上衣に下衣の赤スカート。赤地のスカートから紺地の上衣の胸部に赤いラインが延び縦にまっぷたつにわるモダンなデザイン。ファンデ
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