カツカレーのある夢/soft_machine
、
えらく和式な入口付近を印画する。カレー抜きカツカレーの銀
皿がそこここに放置されている。娘夫婦が来るまで人手が足り
ないから手伝えといわれる。場末の居酒屋のような店の造りは
これまた本来のものと全然違っていたが、カツの具合や毒々し
く着色された漬物は確かに喫茶モンブランのものだった。けれ
どどうやっても巧くカレーが注げない。何度もこぼす。異様に
小さなお皿があってこれは子ども用なのだろうな、しかし小さ
すぎないか? マスターに「これは子ども用ですよね」と確認
しようかすまいか逡巡しつつ目が覚めた。点滅し切り揃えられ
分解吸収され、ぬるみはじめた夢から、凍りつくように覚める
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