いんとろだくしょん&アレグロ?/朧月夜
 
のろと立ちあがりました。
 わたしはただいい気味だと思って果林がどうなったのか、捕まっていないだろうかを心配していました。遠くを見ると、ざわざわと人が波を打っているのが、何事もなかったみたいに日常のようであるのを、なんとなくおかしくて笑いをこらえたい気分になりながら観じていました。
 そして、ひどく退屈な沢山のことを、わたしは駅のなかのどこか小さな事務所で聞かれるのだろうと思いました。とたんに、わたしは何もかもが嫌になったんです。
 わたしは、次の瞬間に駆け出していました……
 果林はそのときにホームに居あわせた電車に乗って、神戸か、千里中央のほうへ行ってしまったにちがいないわ。それを案じ
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