鏡の中の鏡――アルヴォ・ペルトに寄せて/積 緋露雪00
処理するAIの登場により
時間の最小単位は一秒でも悠長な
それはいふなれば光が一ナノメートル進む時間がもしかすると
現代の時間の日常においての最小単位なのかもしれぬほどに
時間は彼方此方に撓みが生じて
その撓みがまた時間で埋められ
計測可能なものになり、
計測可能といふことは
その時間は皮袋が活動するのに可能な時間となり、
それがどんどんと深掘りされ行き
現代の正確無比で精巧な時計で計測可能な最小の時間単位が
日常においての区切りになってしまったのである。
毛むくじゃらの時間が嗤ってゐる。
それに対峙するものは
時間と刺し違へる覚悟がなければならぬ。
さもなくば、
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