日記、メモ/由比良 倖
 
ギターの伴奏が、とてもメロディアスだったり、歌の引き立て役に回って、とてもシンプルな単音弾きになったりして、聴いているとギターを弾きたくなった。何曲か聴いていると、不思議な気持ちになった。どの曲も、単純に明るい/暗いとは言えなくて、仄明るい世界を届けてくれる人だと感じた。
 以前彼女の歌を聴いたときは、おそらく音楽を聴いても何にも感じなかった時期で、ドラムが無いから入れない、とか、とても寂しいことを考えてスルーしたんじゃないかと思う。僕はまだ完全には回復していないと思うけれど、今は音楽からとても多くのものを受け取れるようになってきたと感じる。嬉しいし、それ以上に有り難い。

 心を空っぽにし
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