最近の日記/由比良 倖
い、と思うと怖くなった。例え死にたくなっても、もうODはするまいと思った。死ねるならともかく、後遺症は僕にしても怖い。今、指がきちんと動いて、感覚も感情も確かだということが、奇跡のように思えるし、実際危なかったのかもしれない。
僕のような死にたがりに、なかなか死ねない身体が与えられているのは妙な気がする。健康に生きていくつもりなら、いつも素直に喜べるだろうけれど。自殺未遂は何回したか思い出せないし、ODやら血がどばどば出る自傷を繰り返し行ってきたのに、何の後遺症も残っていないのを、手放しで喜ぶ気にはなれない。でも、今これを書きながら、書けることがとても嬉しいし、僕は今まで、とても運が良かったと
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