私が子どもを殺さない理由/佐々宝砂
とキリがないのでこの辺にして、とにかく私はそーゆーものが好きなのである。好きとゆーか必要なんである。ないと生きてゆけないんである。ホラーのない世の中になんて、生きていたくないんである。私にとって、ホラーはそのくらい大事なもんなのだ。
宮崎勤の幼女殺害事件の折、私は、テレビというテレビからホラー映画が一斉に消え失せ、マンガというマンガから残酷描写がみるみる減ってゆくのを目撃した。私の愛する、ホラーという小さな一ジャンルはこれでオシマイになってしまうのではないかしら、と危惧したほどだった。ありがたいことにホラーはオシマイにならなかったが、少なくともスプラッタ映画の興隆は完璧に終わった。当時すでに
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