青空とレモネード?/朧月夜
 
病んでいたのは確実だ、と思うのだった。

「キッチンにはなんのヒントもない」

 僕はぽつりとつぶやいた。しかし、君の部屋へと入っていく勇気が湧かない。そこは雑然としているだろうか。整然としているだろうか。カビたパンのように腐った食べ物が転がっているだろうか。それよりも何よりも、そこは以前のままの君の部屋なのだろうか。何か、すべてが変わってしまっているような不安に僕はさいなまれた。

(僕が訪れた日、あの時、君の部屋はどんなだったろうか?)

 僕は思いを馳せる。

 あの時は部屋の中は雑然としていても、いくらかの整理は付けられていた。壁には、何枚かの空の絵と、君と君の元ルーム
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